2006年05月12日

献(トじ)立は難しい

「へい、らっしゃい!」

「魚下さい」

「いい子いるよ」

「いかがわしい店みたいですね。あの、刺身にしたいのですが」

「刺身にするなら、今日はゾウ、キリン、ライオン、ベンガルトラ、クマがいいね」

「ここは動物園ですか。魚を下さい」

「それなら、イルカとシャチが―」

「哺乳類ですよ」

「丸呑みしたカタクチイワシ」

「嫌です」

「骨まで柔らか」

「消化寸前じゃないですか」

「じゃあ、鯉は?」

「コイコクですか、いいですね」

「さっきまで上がってた―」

「さっき揚がったの間違いですよね」

「鯉のぼり」

「食べれませんよ」

「ヒゴイにする?」

「そういう問題じゃないです」

「お客さん、カキは?」

「大好きです」

「生ガキ、干しガキ、渋ガキ、糞ガキ、重火器があるよ」

「食べ物ですらないものも混じってますよ」

「おまんら、許さんぜよ!」

「なんですか。いきなり」

「麻宮カキ」

「サキね。古すぎます」

「そして栄養価も高く―」

「なんだか、あるあるっぽいですね」

「森のバターと言われてる」

「海のミルクですよ。さっきから、どれだけカキでボケるんですか」

「いやあ、カキ入れ時だし」

「使い方間違ってますよ」

「お客さん、カニは?」

「いいですね」

「特大のワタリガニが入ってるよ」

「わ、ほんと大きいですね。ハサミも立派です」

「刃渡り10センチはある」

「それ、ワタリガニのハサミに対して使う言葉じゃないですよ」

「卵もたくさん持ってるよ」

「すごい、はみだしてます。あれ?こんな形してましたっけ?」

「あ、それとびっこ」

「なに詰めてるんですか」

「結構大変だったよ」

「聞いてません」

「もしかしてタラコのほうがよかった?」

「詰めちゃだめなんですよ」

「だってオスは味気無いから」

「しかもオスなんだ。紛らわしい加工しないで下さい」

「どうしてもだめ?」

「そりゃそうでしょう」

「厳禁?」

「ひつこいですね。そうですよ」

「まさにカニ厳禁」

「そこ、どうしてカキとかけないんですか」

「カキとかけたら、いつまで経っても終わらないじゃん」

「意味が分かりません」

「だって書き(カキ)かけだから」

「やっぱり今日はお肉にします」


posted by なりっと at 23:18| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | たまには昔の話を | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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